婦長の吉住は体格が良く、ちょっと話しただけで額から汗が流れている。年輩の女性の汗は嫌だな。
『あぁ、そうなんですか。今時の若い女の子だから遊びたいんでしょうか』
『私の考えは、仕事がきっちり出来る人なら遊んでも構わないとゆう主義です。でも彼女は毎日ミスをする。ろくに注射も打てない。看護学校で何を習ってきたのか不思議です。何故卒業出来たのでしょ?それに…』
話しが長くなりそうだ。
事件について聞かなければ。
『えーっと、すみません。殺された佐々木さんについてなんですが、今のところ何も分かってないのが現状です。佐々木さんは誰からか恨まれていたとか、ご存じありませんか?』
はぁはぁと婦長は息が途切れそうだ。額から大量の汗…
『はぁ…はぁ…知りません』
何も手掛りが掴めそうにない。
早々と退散すべきだろう。
『失礼しました。』
『はい…はぁ…』