海斗はあたしとキスしてもなにも感じないのだろうか…。 それを考えるとやっぱり淋しい。 「夏帆?」 ステージから降りたまま 立ちつくすあたしを不思議そうに覗き込んできた。 「へっ?」 キスのことで精一杯だったあたしは 海斗との距離に驚いて 思わず後退りしてしまう。 だって今、キスできるくらい近かった… ーーーどくん。 またもや大きく跳ね上がったあたしの心臓。