図々しかったかな・・・・




勝手に首を突っ込んでちょっと後悔した。




出会ってまだ1ヶ月ちょいの奴に、
相談なんか出来るわけ・・・・・・




「あのね? 実はあたし・・・・」



あ。言っちゃうんだ。

話しはじめた柊を横目で見つめ、
黙って膝のところに肘を置き
前のめりになりながら話を聞いた。



「ずっとずっと好きな人がいてね?

この高校だって、その人が行くって言った
から、ココに来たようなもんなの」



聞いてるうちにだんだん泣き声になって、
仕舞いには鼻を啜る音さえ聞こえてくる。




「でもその好きな人に、
好き人が出来ちゃって・・・・・・・

その人のためには諦めなきゃいけないのに、

諦められなくて、簡単に諦めたくなくて、

あたしもうどうしていいかわからないの・・・」






それを最後に、柊の声は聞こえなくなった。
かわりに、嗚咽が聞こえてくる。




やっぱり好きな奴・・・・いたんだ。




何故かちょっと心が痛んだ。