ぼろぼろ出てくる涙と、
ぼろぼろ溢れるきもちが比例する。
「好き・・・好きなの・・・・・・」
もう1度。
これから2度と、
抱きつくことの出来ない背中に抱きつく。
このぬくもりを忘れないで。
いつまでも身体に残るように、
きつくきつく抱きついた。
不意に握られた手。
一瞬からだが固まって、
さっきよりも心拍数が上がる。
でも握られた手は、
ゆっくりと―――貴大から外された。
最高潮まで上がった心拍数が、
一気に下がった瞬間。
“拒否”された。
わかってたことなのに、
ショックを受けてる自分が恥ずかしい。
涙を流すことすら、
止まってしまったかと思った。
「先に言うなよ・・・・・・・」

