柊に向かって突き上げた両手。
そんな俺の行動に、
柊はでかい目をさらにでかくした。
「いやいやいやいや!
無理だよ! 無理!!」
「だから、大丈夫だってば」
「無理だよ!
だってあたしチビの割には重・・・・・・」
「いーから! 早く。
もう腕、疲れてきちゃったよ」
ゆっくりとした口調でそう言うと、
「絶対いだかんね? 落とさないでね!?」
それだけ叫んで、
やっと窓の近くに身体を移動させ始めた。
おずおず窓枠に座って、
ぎゅっと目をつぶったかと思うと
「やぁっ!!」
そのまま飛び降りてきた。
ちょ、目は開けようよ!
思ってたより前に落ちた柊。
それに対応するべく、
俺も急いで前へと移動。
―――ドサッ

