その差し伸べられたれをじっと見つめた。 「柊? どした?」 いつまでも手を出さないあたしに、 上から不思議そうな声が降ってくる。 「な、なんでもないよ・・・・・」 冷静を装って、 少しづつ貴大の手に近づく。 遠慮がちに手をのせると、 「・・・・・・っ!」 ぎゅっとつかまれ、 すでに棚のてっぺん。 「やっと出れんな」 ねぇ、貴大。 あたし――――― 貴大の気持ちが知りたいよ。