初恋+one





力一杯画面を睨みつけ、
怒りを携帯にぶつける。



何とかって・・・・・





何!?





心の中で騒いでると、
ゆっくりとした貴大の声。



「多分隠したっての全部嘘っぽいな」


「え! 嘘!!」


「だってありそうに見えるか?」



そう言った貴大の声に、
周りをゆっくりと見渡す。



大分目が慣れてきたから見えないこともない。





でも・・・・・・・



「なさそう、だね・・・・・・」



静かな空間に響くあたしの声。





あぁ、最悪だ。





「しゃーねーな・・・・・
どっか出れる場所探すか・・・」




「アイツ等来るまで待ってらんねー」

ブツブツそんな事を呟きながら、
倉庫の中をグルグル歩き始めた貴大。