『ごめんな』







何度も頭の中でリピートされた言葉。



壊れたスピーカーみたいに、
何度も何度も繰り返されて―――








もう擦り切れて、
聞こえなくなってしまった。









「乃亜ー? 何してんの?」



振り返ると、

カーディガンのすそをみょんと伸ばし、
あたしに近づいてくるのんちゃん。





「何でもないよ」



小さく笑ってそう返すと、
のんちゃんは分かったようにニヤリと笑う。




「わーっかった♪
この間受けてた英検悲惨だったな?」




「まぁ、悲惨でしたけど・・・・・・・」