もしも。 昨日貴大の背中に手を回していれば。 もしも。 今は見えない貴大の背中を追いかけていれば。 何か、変わってたのかな。 でももう遅い。 傷つくことを恐れて、 なにも出来ないマヌケなあたし。 『もうあんなこと、しないから』 コレで最後みたいな言い方なんてしないで。 これからもあたしのそばで笑ってよ。 今あったことも、貴大の言葉も。 全部、全部――――― ―――――嘘だと言って