「柊?」 「なんでもないよ・・・・・」 なんとなく貴大の目を見れなくて、 絡まる視線を外した。 テスト勉強のために持ち帰った教科書が入ってる鞄が、キリキリとあたしの肩に食い込む。 「・・・・・・なぁ、柊ってさ」 「え? 何?」 おもむろに口を開いた貴大。 その声につられて振り向くと、 そこにはさっきと同じ悲しい笑顔の貴大。 「旬のこと好きなんだよな?」