背伸びしたら



背中をとんとん、と叩かれた。


ちょっぴり驚いて振り向くと、そこには綺麗なクラスの女の子。



えーっと‥


この子は‥


「清瀬さん?」


そう言って、首を傾けて不思議そうにして尋ねた私に、清瀬さんは目を細めて会釈した。


なんて綺麗な子なんだろう。すらっとして、背が高くて。まさに美少女って言葉がぴったりだと思った。


そんな清瀬さんをあまりにも見つめすぎて、


「相馬さん?どうかした‥?」


と聞き返されてしまった。


「えっ?あっ‥ごめんごめん。ううん、どうもしてないよ。清瀬さんこそ、どうかしたの?」


そう言うと、清瀬さんはさっきまで見下ろしていた視線をさらに低くした。



何なんだろう‥、
仮にも今日初めて話した私と清瀬さん。


私、何か気に障るようなことしたのかなぁ‥



少し不安で、椅子に座ったままの私は清瀬さんを覗き込んだ。