母さんは父さんと離婚して、俺には母さんしかいなくて…そんな母さんは俺を置いて行ってしまった。 俺は1人。 1人。 母さんが再婚した人も、その子供も母さんがいなければ俺なんていらない。 いらない。 居場所なんてどこにもない。 だから父さんは俺に自由を許さない。 奏も俺にはあんまり笑いかけない。 そう思っていた。 でもハッキリそう言われるのが怖かった。 だから俺は自分から距離を作っていた。 話し合わないで、向き合わないで逃げたのは俺もだった。