「ここが、社長の部屋ですわ」



ゴクッ。


のどが渇く感覚。



怖い、けどー……



ー…よし、行こう。




「2人とも、ここまでで大丈夫です。後はあたしがやらなきゃいけない事だから」

「…そうか、なら扉の外で待っているよ」

「私たちが…ついてます」

「うん、ありがとう」



2人に小さく会釈をして、他の部屋とは違って少し煌びやかな扉をゆっくりと開けた。




部屋の真ん中にテーブル。



テーブルの両脇には高そうなソファー。



いかにも、社長室って感じだな。



ってかテレビじゃなくて現実とか。





「部屋から抜け出したと聞いていたが、自分からわざわざワタシを訪ねてくるとは。ー…とんだじゃじゃ馬だな」

「!」




テーブルの奥に大きなアンティークらしきディスク。



その椅子に人影。





ー…篠原社長。