「立てるか?」




俺の言葉にあさは苦笑いを浮かべた。




「ー…まさか、足挫いたのか」

「…はい、ご名答です」

「ったく」




ほんとは心配で怖かった。




けどー…




楽天的なあさの笑顔を見てホッとしたから許してやるか。




俺は滑らないように、ゆっくりと下へと降りた。




「…ごめんなさい」

「え?」




下へ降り、あさを背中に乗せた所であさがシュンとした声で言った。




「ほんとだよ、危ない真似しやがって」

「…うん、ごめんなさい」





ほんと、心配したよ。




でも、見つけた。




もう絶対、俺の前から逃がさねぇよ。