違う道に入ったのか? 「ったく、あのおてんば」 「ー…~~っ~」 「?」 不意に、風の音に混じって何か聞こえた気がした。 あさか? 今は便りがないんだ。 少しでも可能性になるのなら… 俺はゆっくりと目を閉じた。 サァァ…と吹く風の音を聞く。 その時ー… 「…せ……い……」 微かだけど、誰かの声がした。