その喜びも放課後にすぐ消えた。

 帰ろうとしていたとき、クロカワさんが近づいて来て言った。

「ハナダさんが呼んでる」

 クロカワさんは薄暗い表情でうつむいたままで、けっきょくあたしと目を合わせなかった。