あたしの似顔絵

「いやじゃなかったら使って」

 芯を出そうと焦ってボタンを押し続けていたとき、横から声が聞こえた。

 顔を向けると、クロカワさんがあたしに向かい手を伸ばしていた。

 手の平には真新しい芯が三本も乗っていた。