携帯のきせき

「今日、天気いーなー♪」

走るたびにふわふわ揺れる前髪にいちいちドキドキする。

・・はあー。

つながれた手はいまだにがっちりと結ばれていて

離れそうにない。

「ゆーうなッ♪どこ行きたい??」

「うひゃッ!?」

いきなり振り向かれたからびっくりして

変な声が出た。

「ハハハ・・・。うひゃッてなんだよ??」

今度はいたずらっ子みたいな顔して

アタシのまねをしだした。

やっぱりアタシは・・・

1人で赤面。

「なに??優奈顔赤いよ~??
ったく~・・
男はそーゆーの、弱いんだぞおッ!!」


そ、そーなの!?!?

アタシは普通に恥ずかしいんですけどねー・・。

チラっとケンジクンを見ると・・

目が合った。

「ん?何??
どこ行きたいの??」

そーだ。どこ行きたいか聞かれてたんだ。

ー・・・どこでもいいんだけどな・・。

あッ!この前キコといったー・・

「・・・どこでもいいの??」

「おう♪」

なんか・・・カップルみたい。

手、つないでるしさ・・・。