「身軽で銃を扱える男を探してるって言う患者さんが居るんだけどどうかな、結構いい話じゃない?」


ホロはクソ忙しいにも関わらず俺達のことを考え、15、6のガキが働ける所を探してくれ本気で申し訳なくなる。


家に居たいなら好きなだけいたらいいけど、何かやることを見つけたほ方がいいわ…、そのほうが嫌なことを考えなくてすむでしょ…?


そう言って俺達を励ましてくれるホロの為にも早めに決断を下さなければならない。


「…悪くねぇけど、俺…組織の中で働くとか苦手なんだよなぁ…」


そう愚痴を溢す俺に、ホロは嫌な顔一つせずに俺の話を聞いてくれる。


「そんなの慣れよ、それにどうしても無理そうだったら知識や使える情報を盗めるだけ盗んで独立すればいいのよ、貴方とアレジにならそれが出来るわ。」


そう言って微笑むホロに、その話を受けると相手方に伝えるように頼むと、ホロは嬉しそうな顔をして快く引き受けてくれた。







さっそくその事をアレジに伝えたが、アレジの表情は曇ったままだった。


このままの状態で殺し屋の仕事なんかさせたらコイツがどうにかなっちまいそうな気がしたが、ホロの提案を上回るいい案は浮かんで来なかった。




…そしてもう一つの問題。



あのガキをどうするか考えねぇと…

ガキが俺達とホロの家に来てから2週間は経つが、迎えがくるどころか探している様子も全くと言っていいほどなかった。


考えることの多さに嫌になる一方、それがなければ俺もアレジの様になって居たかもしれないことを俺はまだ気づけないでいた。