僕はヘブンズ ハウスの裏に回った。
そこは壊れた銃や使えない機械などのゴミ置き場になっていて、僕はいつもそれを避ける様に通っていた。
赤い文字で非常口と書かれている裏口には鍵がない。
入ろうと思えば誰でも中に入れるけどここには皆来たがらなかった。
他の子達は多分暮羽さんからここには近寄らない様に言われてたんだと思う。
ヘブンズ ハウスに勤めていた大人達はここが僕の通り道だと言う事を知っていたから来たがらなかったんだ。
僕でも多分そうしていたと思う。
点滴や薬しか口にしていなかったせいで体は他の子よりも極端に小さく、その体には骨と皮しかついてない。そんな僕の姿はさぞかし醜かっただろうから。
中は暗くて狭い廊下がいくつも繋がっている。僕は中央にある古いエレベーターに乗りこんだ。
暮羽さんの部屋はヘブンズ ハウスに2つある。
実はこのヘブンズ ハウスは正面からみると大きな白い四角い箱に見えるけど横から見るとH型をしていて2つに別れているのだ。
さっきの黒スーツの男達がいた正面の棟で他の子達やヘブンズ ハウスで働く大人が生活している。
そこに一つ。
もう一つはここの四階の一番奥にある。

