「ノイロー今日はいつ戻るの?」
はちみつが大量にかかった甘すぎるトーストに噛みつきながらノイローにそう問う。
「2時だな、星男(せいお)を連れてくる。だからホロの所に行っていつもの貰って来い。どうせお前暇だろ?」
そう言って馬鹿にするノイローがなんだかムカつく。
「アレジ明日のジュース、人参入れて」
「そういえば最近人参入れてなかったなぁ」
アレジはのんびりとそう言い、今日のジュースも美味しいと自画自賛している。
そんなアレジにノイローはうげぇー、と顔をしかめた。
ノイローは人参が大嫌い。ノイローはもう大人なのに僕より我侭で子供っぽい。
まぁ六つしか離れてないんだけど。
ノイローとアレジは同い年で二人共今年で24歳になる。
僕が10歳の時に二人に拾われて一緒に暮らしている。
ノイローは煙草大好きでいつも僕をからかったり我侭で子供っぽい所もあるけど、ノイローは誰よりも強くてカッコいい。
それに本当は凄く優しいんだ。
そんなノイローと僕の身の回りの事をいつもニコニコしながらしてくれるアレジ。
元々アレジはノイローの仕事を一緒に手伝っていたらしいけど、僕を拾ってから止めたらしい。
微妙に味オンチでぽんやりしてるけどアレジがそこにいるだけで和んでしまうんだ。
僕はそんな二人が大好き。
これが僕の家族。
はたからみたらオカシイかも知れないけど僕にとっては、彼らが僕の世界だ。

