「…ノイロー、彼女を作らないのはノイローの勝手だけど年をとってからの一人は寂しいと思うよ?」
ノイローに諭(さと)すように柔らかい物腰で訴えるアレジをノイローは嘲笑う。
「何言ってんだ?俺は一人にならねぇよ、お前が居るし」
「……はい?」
アレジがノイローに何か言いかけるのを僕が遮った。
「そ…それって、僕が此処に…大人になっても…此処に居ていいってこと…?」
喉が張り付いて上手く声を出せない。
恐る恐るノイローの顔を見ると、ノイローは不思議そうに僕の顔を見かえしていた。
「ほんと馬鹿だなお前。いいに決まってんだろ?っつーかお前が俺らの老後を支えるんだろうがよ」

