「…俺さぁー、ぶっちゃけ今あんまり彼女欲しくねぇんだよなー」

ノイローの言っている意味がよく分からず、僕とアレジは顔を見合わせる。


「なにいってんだよ?お前見たいな常日頃欲求のままに生きてる奴の言うことじゃないだろ」

さっきの女々しいが相当聞いているのか、いつものぽんやりした優しいアレジは何処へやら。


「ノイロー…どこか悪いの?」


「…お前ら…しねっと酷ぇな」


そんなのノイローには言われたくない。



「…つまりだな、俺たち男は最終的に一緒になって家庭を築くことをある程度想定してあれこれ女とヤりまくって選ぶわけだろ?」


…そうかもしれないけど、その言い方だと最低な男だよノイロー。


「考えないって言ったら嘘になるなぁ」

アレジは思い当たる事があるのか、なにやら考えているみたい。


「そこでフッと思う訳だ。俺はもうそんなに彼女がいるいないにこだわる必要はねぇんだって」


「なんで?」

全く持って理解できないでいる僕にノイローはケロッと言ってのけた。



「なんでって…俺はもう最終地点にいるからな」