お昼になり、アレジの僕らを呼ぶ声が聞こえたので上にあがると、そこには珍しく“狩り”用の戦闘服を着たアレジの姿があった。


「あれっ?アレジさんも“狩り”ですか?珍しいですね」


星男はゴチソウになります、と丁寧に手を合わせ、物凄い勢いでサーモンと野菜のパスタをガツガツと口に突っ込んだ。


「ちょっと違うかな、ノイローの手伝いをしてくるだけ。夢太、留守番お願いな?」

アレジはそう言って僕の肩をポン、と叩くと白銀に光るノイローJrに弾を詰めた。
どうやら今日も図書館には行けなさそう。


この辺りでは強盗、泥棒が出没する事は日常茶飯事なので絶対誰かが家に居なければならない。

ましてやウチには悪用されたら町一つ吹っ飛ぶシロモノや銃などあらゆる武器が置いてある。

オマケにパソコンには知られたら不味い他人の情報がゴロゴロ眠っているのだ。



殺し屋の家って何かと大変だ。



僕も星男の向い側に座って山盛りにお皿に盛られたパスタにフォークを突っ込み、食べる分だけ自分のお皿に取る。


「星男、夢太の事お願いな」


僕の方が年上なのに、年下の星男にお願いされるのってどうなんだろう。


ノイローとアレジは余程僕に銃を使わせたくないんだなぁ…


もう誰かれ構わずに撃ったりしないのに。

二人のおかげですっかり改心したんだから。

さすがに撃っても良いモノと悪いモノ位わかるって。

どんなに見た目は14、5にしか見えなくたって僕は17なんだ。そこを忘れないで欲しい。