教育実習の最終日。



「池田!」




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┃ 池浦公園で  ┃
┃ 待ってます。 ┃
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そう書いた紙をてっちゃんの靴箱に入れてあたしは学校を出た。



来てくれる保証なんて無かった。



てっちゃんはみんな平等に、

特に女のコには優しかったけど、

絶対自分のテリトリー内には入れなかった。



どこかで線引きをしてた。



だからあたしは来ないと思って待ってたんだ。



でもてっちゃんは来てくれて、あたしはそれだけでもう泣きそうになってた。



「どうしたんだ?」


「まだてっちゃんに言いたいことあって……」



ホントなら今日クラスでてっちゃんのお別れ会した時に全部言うはずなのに、

あたしはわざわざてっちゃんを呼び出した。



だって他の人に聞かれたくないし。



聞かれたらたまんないわ。