後ろから突然声がした。

身体をびくっと震わせてから振り向いた。

「――――星名歌希(ほしなかの)?」

名前を呼んだそいつは

「…葉山咲人くん…?」

同じクラスの奴だった。

普段はなんの接点もないような、名前を覚えているだけでも驚くような。

「「どーしてここに…?」」

声がハモる。
少し気まずさを感じながら歌希から声を出す。

「私は…ちょっと…。」

その時、気が付いた。


あれ、

この唄…

葉山くんから?



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