「りお、大丈夫か?ゴメンな、こんな話して」
光が優しく声をかける。
「…大丈夫だよ、大丈夫だから…」
あたしは…無理して笑った。
だって、…光を傷つけたくないから。
もうこれ以上…迷惑をかけたくない。
…大丈夫。
きっと、大丈夫。
自分に言い聞かせながら…
目から溢れ出た涙を拭いた。
「…どうする?泊まっていくか?」
どうしよう。
ここにいたら、迷惑な気がしたりして…
「…って言っても、もう暗いしな。泊まっていけよ」
…勝手に。
まあ…どっちでもよかったもんね。
「…うん、泊まっていくよ。荷物も全部、持ってきちゃったし」
「よし、決定!ゆっくりしてけよ。…あ、そうだ!この前の続きやろうぜ!」
光がニカッと笑って言った。
「…この前の?」
「ああ、マリオカート!なんか、最後に負けたの悔しいし」
ああ、あれか。
ケンと亜夢が付き合い始めた日だったよね。
2人で遊んで…
あの後、チョコ買いにコンビニ行ったんだっけ。
それで、あたしが光に告白して…
「…OK☆夜更かしできるしね!」
「ぜってー負けねぇ!かかってこい!!」
「…今だから、そんなコト言えるんだよ」
「う•うるせー!!さっさとやるぞ!」
「あ、もう!早いー!!」
…絶対、負けないもん!!