雨宿り~first・kiss~

「話があるんだ。泊まりでもいいけど」
光の顔は、真剣だった。
「…わかった。お母さんにいいか、聞いてくる!」
すごく焦っていた。
早くしなきゃ!!
「…お母さん!急だけど今日、友達の家に
泊まってもいい!?」
…“友達”と言う。
だって、“彼氏”とか言ったらひやかされたり、変なこと言われるかもしれないし…
「…?いいけど…どうしたの?そんなに急いで…」
お母さんが少し心配そうな顔をしている。
でも、そんな事、どうでもいい。
光が待っている。
「なんでもないッ!もぅ、すぐに行くから!!」
足音がうるさいかな、と思ったけどそれもどうだっていい。
5分くらいで準備を終わらせ、家を出た。
「行ってきます!!」
どんなに急いでても絶対に言うこの言葉。
「行ってらっしゃい、気をつけてね」
やさしい、お母さんの声。
この言葉は、必ず返ってくる。
そんなことより、早く…行かなきゃ!