その少年は木から降りてくる
そして一言。
「携帯かえして」
『……』
思わず唖然。
「聞いてる?」
『あっうん…』
「サンキュ」
そう言って
去って行こうとする彼
『まっ待って!』
「!?…なに」
『何か…言う事ない?』
「さっき謝ったけど?」
『じゃなくて!』
「じゃ、何?」
『何で、授業さぼってるのかとか…』
「は?何でお前にそんな事
いわなきゃなんないんだよ…」
『それは…そうだけど…』
「お前も人の事言えないだろ」
『あたしは…「言わなくていい。あんたの事なんて興味ないから」
『…名前だけでも教えて』
「…菊池涼」
『きくち‥りょう。』
「じゃーな。」
この出会いが、
運命なのか、必然なのか‥
誰にもわからない。
.
