*・。-妃紀side-。・*
「おと・・・っさん・・・っ!おか・・・ぁさん・・・・っ!」
この頃の私は、いつも泣いていた。
泣くことが・・・当たり前になってきていた。

そのとき
――キキィッ!

――ビクッ!

私が、目をあげると――。
「どぅしたの?泣いてるの?」
――その男の子は――。
キレイだった――。

外見はもちろん、心まで。
汚れてる私とは、違う。――って私は思っただろう。

「どうしたの?」
――この子になら――。全て話せる――。

「おと・・・さんと・・・っ!おかぁさんが・・・っ!」
「・・・何があったの??」
「死んじゃった・・・ぁ!」
「え・・・?」
「妃紀をかばってぇ・・・!私のせいだぁっ・・・!」
「・・・・妃紀ちゃん・・・だよね?」
「・・・うん・・・。」
「――妃紀ちゃんは――。うらやましいよ。」
「・・・・え??」

――正直この時は――。
彼が何を言ってるのか分からなかった――。

そう――翼が――。