明日は会えるのかとか、次はいつ会えるのかとか。

そんなことを気にすること自体、どうかしてると疑問だった。



会えればそれでいい。
会えなくてもそれでいい。

オレにはそれが普通だったから。




でも今はそうじゃない。

人にはいつか離れる時が来る。

それが怖くて。



オレが歩美と離れる時はいつなのか、いつまで一緒にいれるのか。

そんなことばかり気にしてた。





朝目を覚ませば、隣にはいつも暖かい温もりがあって

シーツから出ていた白い肩にキスをすれば、半分眠ったままの歩美がまぶたをこする。



「春樹…」



歩美がそう呼ぶ感覚。

甘い吐息と、
くすぐるような笑い声。

時々困らせる表情や、陰でこっそり泣く仕草。


そのすべてが、今のオレを支配していて。



それを失うことなんて、想像もできなかったんだ。