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『-LOVE-』
本編60P(以下本編内容)


女とは面倒くさい生き物。

妬かれる、泣かれる、そんなことをことごとく嫌う春樹は、今まで本気で人を好きになったことなどない。

そしてそんな春樹の前に現れた歩美は、まったく文句を言わず、涙ひとつ流さない女だった。



歩美と付き合うことになって、ただ楽だと感じていた春樹だけど

いつしか自分の中に感じる、経験したことのない想いに戸惑い始める。


どんなに辛い言葉をかけられても泣かない歩美。

でも、泣かせてみたい。



歩美に繰り返される春樹の冷たい態度。

それは自分の気持ちさえわからなくなっている春樹の不器用な愛の形。


試したい。

この気持ちがはたして、本物なのかどうか。



ひたむきに耐え続ける歩美。

それでも別れを告げられると、その想いが溢れ出す。

初めて歩美の涙を見た瞬間に気づかされる想い。

なぜ歩美の涙には嫌気がささないのか。


本当に人を好きになる気持ちを知った春樹は、誰よりも歩美を必要だと感じ、大切にしていくことを誓った。

そして二人は、それから一緒に住むことになる。

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