「こんばんは!シュンさん!」

元気になった姿を見せたくて、また階段広場に来ていた。

「あぁ〜!風邪平気か?」

覚えていてくれたんだ!

「あの〜お願いがあって!」

ジロッ!

キャー、この目怖い!

けど、カッコイい。

「一つだけ簡単な手品を、私に教えてくれませんか?」


「はっっ?」


やっぱりダメだよね?

だって、更に私を見る目が…!
険しいんだもん。


「本気で言ってんの?」


「本気です!!」


シュンさんは、腕を組んで悩んでる。

でも…種明かしする訳だし。

シュンさんの努力って、人の倍苦労してるんだろうなっ?

こんな女子高生に教えるのは、大変かもしれないや。


「なんで?不思議な奴だよな!」


シュンさんは、ジロジロと私を見る。