「ごめんなさい!でも、両親は心配してないから!」

なんか、ムキになってる。


「あっそう。」


そう言うと、私もシュンさんも黙ったままだった。

淡々と準備中のシュンさんに、声かけたらまた、何か言われそうで!

そして。


後ろを振り返れば、人だらけ!

シュンさんて、やっぱり凄いんだ。

私みたいに、マジックを見に来る人は沢山いて…あっという間に人で溢れてる。


そして、シュンさんのマジックが始まった。


トランプが一瞬で消えたり、コインが変形したり!

そのたびに、拍手と歓声が沸き上がる。

私も、開いた口が塞がらない。

夢みたい!

シュンも満面の笑みで、私たちに振りまく。


見とれる…。


なんか、胸の奥がざわつく。


『ドキッ!!』