真希の言った通りイケメンという言葉にふさわしい容姿だった。
よく見ると彼を皆が振り向いて見ている。
後ろ姿だけなのに存在感のある人は初めてだ。
でも私の視界に映ったのは…。
「…真希教室行こっか」
「ちょっ美月!?」
真希の声の気にせずクラス表にいるイケメン男に背を向けた。
「あんなにイケメンな男が私達みたいな平凡女なんか相手にするわけないから見てるだけ時間の無駄じゃん」
だからあの場から抜け出しただけだ。
決してクラス表のところに彼がいたからじゃない。
そう、あっちゃんがいたからなんかじゃない…。

