周りのカップル達が振り向く。 けど気にしてられなかった。 歪んだ視界に彼等は入らない。 『ごめん』かぁ…。 わかってても、ツラいなぁ。 あっちゃんはモテモテだけど女子と距離を置いてた。 でも私には特別だったからどこか期待してた。 白くて冷たいものが降ってくると同時に頬に涙が伝ってくる。 「こんなはずじゃ、なかったのになぁ」 乾いた笑いが出る。 今日は、 ホワイトクリスマスだった───。