風をきる


満月の夜に、二人の人影が見える


空を・・・飛んでいた


常識では考えられないほどの


高さとスピードで・・・




「やっと、着いたのね。」


  女らしき人影が口を開く


ザザッ―。


  『海南高校』


  正門の前に二人が着地した


「あぁ、この高校にいるはずだ。」


  低いが、よく通る男の声


「この町を・・・。」


「いや、世界を・・・。」


『世界を救う主(アルジ)がここにいる。』


  そこまでいうと


  二人は姿を消した―