『いただきまーす』

そう言ってあたしは、

恵一のお母さんが作ったご飯を
口に運ぶ。

恵一のお母さんの料理は美味しい。

『俺、兄ちゃんの今の彼女より

 千秋にねーちゃんになって欲しいなぁ』

そんな事を言うのは

2コ下の恵一の弟、勇一。

そんなこと言われたら

あたしの顔はにやけてしまう。

『あのなぁ…』

恵一は呆れ返った顔。

今にも溜息を落としそう。

『別に恵ちゃん関係なく

 勇ちゃんのねーちゃんでいいよ』

あたしは本当にそう思う。

妹になれれば、恵一の側にずっといれる。