一週間の盆休みが終わり またいつもと変わらない日常が始まった。

あれから涼介はぼんやりすることが多くなり それを紛らすかのようにシャブを打つ回数も増えた。
考えこむような表情を時折見せる。



けれど私は8月31日の自分の誕生日に向けて忙しかった。
水商売をしている女にとって 誕生日は一大イベントだ。
祝い花、おりるシャンパンの数、売上……全てにおいて 夜の女としての器量を試される日だ。


誕生日に向け 営業に余念がない。
女の子たちも この日に向けて 客を集めようと必死になってくれている。


夜の蝶になって7年。
誕生日は金とプライドの為だけに今まで利用してきた。