今の私なら 絶対に相手にしないような男……それが涼介。

危険な男は嫌いじゃないが 私の心にブレーキがかかる。


せっかく小さいながらも自分の店を持てた。
その店も一年がたち落ち着いて お陰様で常連客もつき売上もそこそこ良い。
貯金通帳の残高は増えている。

今更 ハラハラドキドキするような恋愛なんていらない。
今は彼氏と呼べるような相手はいないけれど
いつか心安らぐ そして全てにおいて安定した男が現れたら 店をやめて結婚するのもアリかな?と考えていた。


なのに どうして さっき会ったばかりの涼介のことが気になって仕方ないんだろう?



「あ~!!もう寝れないやん」
私は独り言を言いながら 寝酒でも飲み直そうとベッドから起き上がり冷蔵庫のビールを取りに行った。