「なーみーちゃんっ」
数学の自習時間。
配られたプリントをもくもくと進めてると、
後ろからかわいらしい声で呼ばれた。
振り返ると、
ニコニコ笑う環(タマキ)ちゃん。
「なーに?」
「あっ、プリントしてた?」
眉を八の字にして、
申し訳なさそうにあたしを見る環ちゃん。
「あー、大丈夫。
もう終わるし、どうしたの?」
体ごと環ちゃんのほうを向くと、
環ちゃんは少し顔を赤くしながら
「波ちゃんて、正樹くんと仲いいよね?」
「仲・・・・・いいのかな?」
眉間にしわを寄せて、
あたしと正樹の仲を考える。
好かれてはないよね。
だってはっきりキライって言われてるし。
しゃべらないって訳でもないけど、
そこまでしゃべるって訳でも・・・・・・
あんまりよくはないかも・・・・・
苦笑いを浮かべる中、
環ちゃんはさらに顔を赤くしてこう言った。
「あたし、正樹くんの事好きかも・・・」

