「ないわよ」 続けたかった言葉は出てこなくて。 代わりに、あたしの泣き声が周りに響く。 『そばにいる』 なんて言わないでよ。 あたしだって一応女の子なんだから。 そんなこと言われたら嬉しいじゃない。 こんな時に言ったら、甘えちゃうじゃない 気が付けばあたしの手は優の左手を掴んでいて、わんわん子供みたいに泣いていた。 1度あふれ出た涙は止まらなくて、 どんどん優のシャツを濡らしていく。