目の前の優は,すごく真剣な顔をしてる。




「何で笑うんだよ。」


「・・・それは・・・・・」


かすれた声が出て優から目を逸らした。



「本当のこと言えよ。
1人で黙って溜め込むな何のために話し聞いてやったと思ってんだ?」


「・・・・それは」


言えって・・・・・思ってる事そのままなんて言えないよ。



「はぁ。頑固だなぁ」


どうしようか悩んでいると聞こえた溜息。
その溜息が聞こえた瞬間、あたしの体は立たされた。


立たされたかと思うと、
優の左腕があたしの首に回って

なんでだかあたしの顔は優の肩に押し付けられていた。



「ちょっちょっと!!
何すんのよ~!離し・・・・・・」

目だけをちょっと出して叫ぶ。


暴れようとした瞬間、腕の力を強くされて少し大人しくなってしまった。


あたしが暴れるのをやめた時、優がゆっくりと話し出した。




「いいんだ。愛は今のままでいい。
要は『好きなやつ』がいるって言ったんだろ?

まだ付き合ってないし、そいつは今海外だ。



愛が片思いなら、要だって片思いだ。


気にしなくってもいいんだ。」