「何言ってんの!?
そんなことしたら優が濡れちゃうよ!」


「そうだよ。小倉が持ってきたものを、
借りるのは悪いよ・・・・・・・」


要君もあたしと一緒になって言っている。




「何言ってんだよ。
俺実は、折り畳み傘も持ってんだよ。

だからお前ら2人、コレで帰れよ!」



何言ってんのこいつ!?

あたしが貸してっていったときあんなに嫌がったのに、今は貸してやる?


もっとサッサと言いなさいよー!!


でも、そうしてたら要君とは帰れないし・・・・・・・



「じゃあ、借りるね?いいの?」


遠慮がちに、優に聞く。
だって一応優のだし、もしかしたら、嘘かもだし・・・・・・



「おう!いいよ。愛は、要にでも送ってもらえよ」


ニッと笑って優はまた校舎へ戻っていこうとする。


あれ・・・・・・?



「小倉?どこ行くの?」


あたしの疑問を、要君が優に聞いてくれた。


「俺?・・・・ちょっと教室に忘れもん。
じゃーな。またあした。」