あたしの機嫌が悪くなって終わった

バレンタイン。



あれから、
あたしの機嫌はまだ悪い。




「愛ー」


「・・・・・・・」


「愛ちゃーん」


「・・・・・・・」


「おい。寝癖、返事しろ」


「あ、枝毛発見」


「・・・・・・・」





優の部屋に勝手に持ち込んだ
苺型の大きなクッション。


それを抱えながら、
ベッドを背もたれに優を無視。



怒ってるくせに
優の部屋にいるあたりからおかしいけど、

別にいいじゃん。


とりあえず、あたしは怒ってる!




「おい、なんで
そんなに機嫌悪いんだよ。

あれから何日経ってると思ってんだよ。

チョコ食わせれたのが、
そんなにいやだったのか?」




そういう問題じゃないもん・・・



形が変形するくらい苺を抱きしめて、
顔を埋めて聞こえない振りをした。