坂井正樹 15才。






千夏の1つ下の弟で、
今年からあたしたちの通っている高校進学が決まったようだ。





しかも、推薦という
ナイスな頭の持ち主だったりする。
(かなり羨ましい)



姉弟の仲も悪くないらしくて、
あたしも仲良くやっておりました。







でも正樹くんは、





一瞬であたしの中での“要注意人物”に、変わり果ててしまった。











「優、待ってよっ!」



パタパタと足音を鳴らしながら、
先に見える優の背中を追いかける。



「おせーよ。早くしろ」



バレンタインの数日前。




あたしたちは、放課後デートというものをしちゃったりしてます。





理由は簡単。