先に歩いていた千夏の隣を歩く。



「そんなの小倉君が居るからに決まってんじゃん」


あぁ・・・・・なるほど。



あっさりわかって、終了。



「小倉君が居なきゃ、愛を呼ばないよ」と、
言っている千夏を見ながら変に納得してしまった。




「それより、ちゃんと考えなよ?」


「なにを?」


「だからっ正樹の事!」


「あぁ、ま、一応優に聞いてみるかな」


「うん。そうしといた方がいいよ。
 ッてゆうかあんなのにあげなくていいし!」 




隣で怪訝そうな顔をしている千夏を見て頬を緩ませた。



どうせ、いいって言うに決まってる。


あたしが誰にチョコをあげようと、
きっと優は何も思わないいんだよ・・・・・・



これから佐野君に会えるからか、
千夏の顔はイキイキしてる。



いいなぁ、
「愛されてる」って思えて・・・・・・



そんな千夏の顔と、

これから言われるであろう優の言葉を考えると、





胸の奥がきゅぅっと、音を立てた。