がばがばのスニーカーは、
歩くたんびに音がする。


隣に視線を移すと、
やたらと小さく見えるあたしの下駄。



それを履いている優は、
何も気にすることなくカラカラ軽快な音を立てている。



見上げると、
凛と前を向いて歩く優の姿。



かっこいいな・・・・・



何故かそんなとこを考えていて、
気付いたら自分から優の手に自分の手を重ねていた。



恥ずかしくなって、
手を離そうとすると、


ぎゅっと強く握り返された手。




ぽっと頬が染まるのがわかった。





視線を地面に移して、
今までにない雰囲気のなか静かな歩道には、




あたしの大きめスニーカーから出る音と、
優の小さめ下駄から出る音が重なって


夜空に響いている。




そして、





あたしが優の彼女なんだ。




と、思った。