えー・・・・・・


これ、汚れるのはまずいな・・・




怒ったお母さんの顔を思い浮かべて、また血の気が引く。


てか、なんでこんなとこに落っこっちゃたんだ?


あぁ足で蹴ったときに、
飛んでいったんだ・・・・・・・



つくずくアホだあたし・・・・・



とりあえず拾ってみる。


「履けるかな?」


持っていたティッシュで汚れをふき取って地面に置く。


と、その横に置かれた優のスニーカー。


な、なんだ?



「ほらよ。 これ履け」


「へ? でも、優が・・・・・」


「ほら、今履いてる方も脱いで」



聞いてないよ。


すでに裸足の優は、
立ち上がって溝に落ちた方の下駄を足に引っ掛けてる。




「あ、ありがとう」


「わりーな、俺ので」



素直に優のスニーカーを履くと、
優ももう片方の下駄を引っ掛けて歩き出す。


急いで優に追いついて、
自分の足元を見る。


足、大きいな・・・・・・・