「お化け役・・・・怖がられる立場なのに、
逆に背筋が凍りました・・・」


「そんなノリいらん。」


捨て身のギャグをさらっと流され、
軽く傷ついた後、事細かに優に説明してやった。


「なぁにが、

『いやぁ~ん。怖いぃ~』

彼氏の腕にすがりつく。



『もう。怖がり屋さんだなっ♪』

彼女のおでこをつんっ。



『もう! からかわないで!』

全く力を入れてないパンチ。



『そんなところを可愛いよ♪』

鬱陶しいぐらいの甘い言葉。



優にこれが絶えられるか!!」



「うん・・・
状況まで綺麗に教えてくれてありがとう。出来れば聞きたくなかったけど」



「優が聞くって言ったんだからね」


「言ってねぇけど・・・・・
俺だったら、そのカップル殴ってたかも。

イチャこくなら、外でやれー!!ってな」



「でしょ? 耐えたあたしすごくね?」


「あはは!」



これでいいんだ。
こうやって笑いあってる時間が楽しい。


下手にあたしの気持ちが優に知れたら
この関係がなくなっちゃうよ?


これでいいんだ。

これで・・・・・・